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作ってから10時間後、コーヒーの味が変わった

今朝ハンドドリップで淹れたコーヒーをしばらく置いたままにし、約10時間後に冷えた状態のものを口にした。

すると——

「明らかに苦味と渋みが強くなっている」

最初は気のせいかと思いましたが、どう考えても淹れた直後とは別物。

香りの立ち方も弱く、後味も重たい。

ここでふと、

『コーヒーの中で何が起きているんだろう?』

と疑問に思いました。

コーヒーに起きていたこと① 酸化

一番大きな原因は 酸化 でした。

コーヒーは淹れた瞬間から、空気中の酸素と反応を始めます。

時間が経つにつれて——

• 香り成分が分解・揮発する

• 甘みやコクが弱くなる

• ポリフェノール類が酸化する

結果として、

苦味や渋みだけが目立つ味 に変化していきます。

10時間という時間は、思っている以上に酸化が進むには十分な長さでした。

コーヒーに起きていたこと② 冷えることで味の感じ方が変わる

もう一つ大きな要因は、温度

人の味覚は、温度によって感じ方が変わります。

• 甘み・香ばしさ → 温かい方が感じやすい

• 酸味・苦味・渋み → 冷たい方が感じやすい

つまり、

同じ成分でも 冷えるだけで苦く感じやすくなる

ホットで飲んだときに感じていたバランスの良さが、

冷えたことで一気に崩れてしまったわけです。

コーヒーに起きていたこと③ ポリフェノールの影響

コーヒーに含まれる健康成分、

クロロゲン酸(ポリフェノール)

この成分は、

• 抗酸化作用

• 健康への良い影響

がある一方で、

時間経過や酸化によって

渋み(収れん味)として感じられやすくなる 性質があります。

健康に良い成分=常に美味しい、ではない。

この点も、実際に体験して初めて腑に落ちました。

コーヒーに起きていたこと④ 微粉と油分の影響

ハンドドリップでは、

どうしても微量の 微粉 や 油分 が液体中に残ります。

時間が経つと——

• 微粉から苦味成分が追加で溶け出す

• 油分が酸化して重たい後味になる

結果として、

苦味+渋みがさらに強調 されます。

なぜ水出しコーヒーは飲みやすいのか

ここでふと疑問。

「水出しコーヒーは、冷たくても飲みやすいのはなぜか?」

理由はシンプルで、

• 低温では苦味・渋み成分が溶け出しにくい

• 酸化の進行が比較的ゆるやか

だから。

熱で抽出して冷ましたコーヒー と

最初から水で抽出したコーヒー は、

似ているようでまったく別物です。

今回の気づき

今回の体験で感じたのは、

• コーヒーは淹れた瞬間が完成ではない

• 時間と温度で、味は確実に変わる

• 違和感に気づけるようになると、コーヒーはもっと面白くなる

ということ。

「苦くなった」と感じた自分の舌は、

ちゃんと変化を捉えていた。

これは失敗ではなく、

コーヒーを楽しむ上達の一歩 だったと思います。

これから試したいこと

次は、

• 氷を入れたグラスに直接ドリップする急冷アイス

• 水出しコーヒー

を試して、今回との違いを比べてみたい。

TIMEMORE C3S Proと一緒に、

味の変化そのものも楽しみながら、

これからもコーヒーと付き合っていこうと思います。

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