今日は、先輩に誘われて災害ボランティアへ。
能登半島地震からもうすぐ2年。日常が戻ったように見えても、現地にはまだ修復が必要な家がたくさんある。
冷たい風が吹く中、少し緊張しながら被災地へ向かった。
先輩が県民ボランティアセンターに登録していて、定期的に震災支援に参加している。
そんな先輩から「ボランティア先の家に冷凍庫があるけど、いる?」と聞かれたのがきっかけだった。
今期はジビエの肉がたくさん獲れそうだし、保存用に冷凍庫は喉から手が出るほど欲しい。
ただ、タダでもらうのは気が引けたので、1件だけでも手伝わせてもらうことにした。
今回の作業は、蔵の土壁が剥がれて雨風が入ってくるのを防ぐための下見板貼り。
屋根に登り、命綱をかけての作業は想像以上にスリルがあった。
慣れないロープ操作に手こずり、インパクトドライバーの扱いにも苦戦。
それでも、先輩の慣れた動きを見ながら少しずつ作業を進めていく。
作業はおよそ2時間ほどで終了。
家主のおじいさんが、何度も「ありがとう」と頭を下げてくれた。
さらに「これ持っていって」と、大量の銀杏までいただいた。
見返りを求めて行ったわけではないけれど、
こうして感謝の言葉や心のこもったお礼をもらうと、胸の奥が温かくなる。
お金では買えない、満たされた気持ちを手に入れたような気がした。
家に帰って銀杏の山を眺めながら、ふと笑ってしまった。
「さて、これ全部どうしようかな」と。
能登半島地震からもうすぐ2年。
テレビでは震災の話題も減り、どこか“平和ボケ”した空気が漂う中、
今も変わらず現地に足を運ぶ人たちがいる。
その姿に、静かな尊敬と感謝の気持ちを覚えた一日だった。
また機会があれば、今度は自分からボランティアに行こうと思う。
あの銀杏の香りと、おじいさんの笑顔を忘れないうちに。
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