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国道を挟んだ鴨池のグレーな境界線


🪶【導入文】

この日は天気も穏やかで、特に目的も決めずに鴨池を散策することにした。
車でよく通る国道沿いに、前から気になっていた高架橋下の堤がある。
今日はそこを、改めてじっくり見てみることにした。


📖【本文】

国道を走っていると、高架橋の下に大きな堤が見える。
目を凝らすと、マガモやカルガモが何羽も浮かんでいるのが分かる。
どれも食べたら美味しい鴨たちだ。

ただ、この地域は特定猟具使用禁止区域
つまり、銃器による狩猟ができない場所だ。
地図を確認してみると、その禁止区域は国道を境に北側だけになっている。

じゃあ南側はどうなんだろう、と気になって見てみる。
同じ堤なのに、国道を挟んで「撃てる場所」と「撃てない場所」が分かれている。
南側の堤は、横に30メートルほど、幅は10メートルほどの小さなエリアだ。

その南側の堤には、北側の堤から鴨たちが十数羽ほど移動してきている。
しかも、普段は撃たれない区域から来ているせいか、異常なくらい警戒心がない。
こちらを気にする様子もほとんどなく、ただのんびりと浮かんでいる。

もちろん、公道から撃ってはいけないという決まりがある。
ただ、公道から一歩出てしまえばどうなのか……。
考えれば考えるほど、なんとも判断に困るグレーな場所だ。

こういう時、僕の中では一つのルールがある。
判断に迷ったら、とりあえず帰る。
結局、この日は何もせず、そのまま引き返すことにした。

正直なところ、
「あの場所で撃てたら、美味しいマガモが簡単に獲れそうなのに」
そんな気持ちが頭をよぎったのも事実だ。

あれだけ警戒心がないということは、
おそらく他の猟師たちも、ここにはあまり来ていないのだろう。

後日、狩仲間にこの話をしてみると、
「そこは完全に盲点だったな」と感心された。
実際に撃つかどうかは別として、場所としては確かに気づきにくい。

結局、答えは出ないまま。
なんともモヤモヤした気持ちだけが残る、そんな鴨池散策だった。


🌿【締めの一言】

ルールと感覚の狭間で立ち止まることも、狩猟の一部なのかもしれない。


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