日課のランニングとトレーニング。
そして最近は、もう一つ日課になったことがある。
公園で「怪物老人」に会うことだ。
特に待ち合わせをしているわけではない。
でも、いつもの時間にいつもの場所へ行くと、なぜかいる。
鉄棒の周辺でトレーニングをしていると鉢合わせして、少し話をする。
最近では、それも朝の日課の一つになっている。
とにかく回数がおかしい
怪物老人は、よく筋トレの話をしてくれる。
そして毎回のように驚かされるのが、その回数だ。
各種目、だいたい200回くらい。
腕立て伏せだけでも普通の腕立てだけではない。
拳をついた拳立て伏せ。
指を使った指立て伏せ。
いろいろなバリエーションを織り交ぜながら、とにかく高回数をこなす。
腹筋も同じ。
スクワットも同じ。
一つの種目をただひたすら繰り返すわけではなく、いろいろな動きを組み合わせながら鍛えているらしい。
正直、自分からすると「200回」という数字だけで、もうお腹いっぱいだ。
75歳の手じゃない
怪物老人は、自分の筋肉にはかなり自信があるらしい。
ある日、立ったまま腕相撲をするような感じで手を組ませてもらった。
その時に、少し驚いた。
まず、手のひらがゴツい。
皮が厚い。
そして腕も太い。
近くで見ると、やっぱり70代の腕には見えない。
怪物老人は自分より身長が小さい。
でも、体重は自分と同じくらいあるらしい。
つまり、その体格に自分と同じくらいの体重が詰まっているということだ。
手を組んだ瞬間に感じる力も強かった。
実際にその場で勝負をしたわけではない。
それでも、
「これ、本気でやったら負けるかもしれないな」
と思わせるくらいの握力と迫力があった。
20年続けた筋肉は伊達じゃない
怪物老人が今のようなトレーニングを始めて、もう20年以上になる。
雨の日も。
雪の日も。
特別な理由がない限り、欠かさない。
石川県の冬を知っている人ならわかると思う。
「雪の日もトレーニングする」というのは、簡単に言えることではない。
寒い。
暗い。
外に出たくない。
今日はやめておこうと思う理由なんて、いくらでもある。
でも、その老人は続けてきた。
20年。
そりゃ強いはずだ。
家にはベンチプレスもある
さらに聞いて驚いた。
自宅にはベンチプレスがあるらしい。
そして、その重量。
120キロ。
……やっぱり怪物だった。
75歳でベンチプレス120キロ。
もちろん、年齢だけで人の強さを判断するものではない。
でも、20年以上積み重ねてきたものを目の前で見ると、素直にすごいと思う。
若い頃もすごかったみたいだが、若い頃にすごかった人ではない。
75歳になった今も、すごい。
それが一番すごい。
習慣は本当に人を変える
怪物老人を見ていて改めて思う。
筋肉を作ったのは、特別なトレーニング方法ではないのかもしれない。
高価なサプリメントでもない。
もちろん、生まれ持った体の強さもあるのだと思う。
でも、一番大きいのは間違いなく「続けたこと」だ。
1日だけ頑張る。
1週間頑張る。
1か月頑張る。
ここまでは、意外とできる。
でも、それを1年続ける。
10年続ける。
20年続ける。
そこまで行くと、もう別の世界だ。
自分はまだ始めたばかり
自分の朝トレーニングは、まだ始まったばかりだ。
怪物老人と比べるのもおこがましい。
でも、毎朝公園へ行けば、そこには20年後の答えの一つがいる。
「続けたらこうなるかもしれない」
そう思わせてくれる人がいるのは、かなり大きい。
筋トレの方法を教えてもらうこともある。
人生の話を聞くこともある。
そして何より、「習慣を続けることのすごさ」を、その体で見せてくれる。
75歳。
ベンチプレス120キロ。
各種目200回。
20年以上、雨の日も雪の日も続けている。
やっぱり怪物老人は、怪物だった。
でも同時に思う。
怪物だから20年続けられたのではなく、
20年続けたから、怪物になった部分もあるんじゃないか。
自分も、とりあえず今日のトレーニングを続けようと思う。

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