家庭菜園でピーマンを育ててみました。
ピーマンは比較的育てやすい野菜と言われています。病害虫にもある程度強く、夏の間は次々と実を付けてくれるので、家庭菜園では定番の野菜です。
私自身も「ピーマンなら、それほど手を掛けなくても収穫できるだろう」と、かなり気楽に育て始めました。
実際、収穫することはできました。
ただ、終わってみると、
「育つには育つ。でも、ちゃんとしたピーマンをたくさん収穫しようと思ったら、やっぱり手を掛ける必要がある」
というのが正直な感想です。
今回は、そんな私のピーマン栽培を、植え付けから収穫までの経過と、その途中で出てきた疑問を交えながら記録してみます。
ピーマンの苗を植え付け
ピーマンの苗を畑に植えました。
黒マルチを張った畝に植え付け、基本的には普通の家庭菜園と同じようなスタートです。
「ピーマンは比較的簡単」と聞いていたこともあり、この時点ではそれほど心配していませんでした。
ところが、植え付けから2週間ほど経った頃、様子を見てみると少し気になることが。
葉っぱが黄色っぽくなり、なんとなく元気がありません。
ただ、上の方に出ている若い葉を見ると、そこまで悪くありません。
そこで最初の疑問です。
「下の葉が黄色いけど、このまま放っておいて大丈夫なのか?」
当時の写真を見てもらいながら状態を確認したところ、植え付け後の活着や根の状態、水分・肥料など、いくつかの原因が考えられました。
とりあえず、明らかに黄色くなっている葉を4枚ほど取り除きました。
今思えば、これがこのピーマン栽培で最初に「少し手を掛けた」作業だったと思います。

最初の実が付いた!でも、取った方がいい?
葉の状態を気にしているうちに、今度は別の問題が出てきました。
実が付いたのです。
しかも最初の実が4~5cmほどまで成長していました。
そこで次の疑問。
「最初の実は、すぐ取った方が株の成長に良いのでは?」
ピーマンやナスなどでは、植え付け直後に付いた最初の実を摘果して、株を大きくするという考え方があります。
まだ株が小さい時期に実を育てると、株が実を作ることに力を使ってしまいます。
そこで、最初の実は収穫。
「せっかくここまで大きくなったのにもったいない」と思いましたが、今後の株の成長を優先しました。
ピーマンはどの葉を取ればいい?
ここでさらに疑問が出てきます。
「ピーマンって、1個目の実だけじゃなくて、何番目の葉や枝を取った方が成長しやすいの?」
ピーマンは放っておいても枝分かれしていきます。
基本的には、最初の分岐より下の不要なわき芽や、株元に近い葉などを整理しながら、上部の枝を伸ばしていくようにします。
ただし、ここで気を付けたいのは、
何でもかんでも葉を取ればいいわけではない
ということ。
葉っぱは光合成をして株を育てるための大切な器官です。
「風通しを良くしたいから」と葉を取りすぎると、逆に株の勢いを落としてしまいます。
このあたりは、今回の栽培を通してかなり実感しました。
パプリカも同じなの?
同じ畑ではパプリカも育てていました。
そこで、
「パプリカもピーマンと同じように最初の実を摘果した方がいい?」
と疑問に。
基本的な考え方は似ています。
特に苗が小さいうちは、最初から実をたくさん付けるよりも、まず株を充実させることを優先した方が、その後の収穫につながります。
実際、パプリカには早い段階からいくつも実が付いていたため、最初はかなり摘果しました。
パプリカは最初に5個ほど摘果
パプリカはピーマン以上に「株を作ってから実を付けさせたい」という気持ちがありました。
そのため、最初の段階ではそれぞれ5個ほど摘果。
せっかく付いた実を取ってしまうので、
「本当にこれでいいのか?」
という気持ちもありました。
しかし、しばらくすると株の葉や枝が充実してきました。

高さはまだ30cm程度。
そこで今度は、
「そろそろ実をならせてもいいのでは?」
という段階に入ってきました。
三又に分かれた枝をどうする?
成長してくると、中央付近から太い枝が3本に分かれる形になってきました。
そこで、
「この3本を広げるように育てればいいのでは?」
と考えました。
これはピーマン・パプリカの樹形を作る上でも重要なポイントです。
3本の主枝をある程度広げて、それぞれに葉や実を付けていく。
さらに、枝が伸びて実が付き始めると、支柱も必要になってきます。
特に実がたくさん付いてくると、枝が重くなります。
この時点ではまだ、
「こんな小さい株が、本当に大量の実を支えられるのだろうか?」
とは考えていませんでした。
後になって、この疑問が現実のものになります。
6月3日、かなり株らしくなってきた
植え付けからしばらく経ち、6月初旬。
左から黄色パプリカ、赤パプリカ、ピーマン。
3株ともかなり葉が増えてきました。
高さは30cm程度。

パプリカについては、それまでにそれぞれ5個程度摘果してきました。
ここまで株を作ってきたので、
「もう実をならせてもいいだろう」
と判断。
ここからは摘果よりも、収穫を目指して実を育てる方向へ切り替えていきました。
ピーマンだけ少し様子がおかしい?
一方、ピーマンには気になる部分がありました。
上の葉やわき芽は緑色なのですが、中央付近の葉が黄色っぽい。
さらによく見ると、緑色の葉の先や根元も、うっすら黄色がかっているように見えます。
「肥料が足りないのか?」
「水が足りないのか?」
「根がうまく張っていないのか?」
いろいろ考えました。
ただ、上部の新しい葉が元気なら、株全体が完全に弱っているわけではありません。
黄色い古葉を整理しながら、水と肥料を与えて様子を見ることにしました。
ところが、株の高さが伸びない
6月末。
ピーマンは実を付け始めていました。
ところが、どうも株が大きくなっていません。
高さは膝下くらい。
「もっと1m近くまで大きくなるイメージだったのに……」
というのが正直な感想でした。
葉はそれなりに茂っています。
花も咲いています。
実も付きます。
それなのに、株そのものが大きくならない。
ここで一つの可能性が見えてきました。
株が大きくなるより先に、実を付ける方向に力を使っているのではないか?
ということです。
7月、実は付く。でも小さい
7月に入ると、ピーマンには次々と実が付き始めました。
ただ、実を見てみると、
「あれ?小さくない?」
という感じ。
5cm程度の実がポツポツ付いています。
一般的なピーマンをイメージしていたので、
「このまま大きくなるのだろうか?」
と少し心配になりました。
しかし、ここからさらに摘果してしまうと、せっかくの収穫機会を減らしてしまいます。
そこで、この頃からは
「もう株を大きくすることより、実を収穫していこう」
と方針を変更しました。
7月の暑さと水やり
7月になると、今度は水やりが重要になってきます。
ピーマンは夏の暑い時期にどんどん水を使います。
そこで、
「今の時期は水をたっぷりやった方がいい?」
という疑問も出てきました。
答えとしては、夏は基本的に水切れさせないことが重要。
特に実を付けている株では、水分不足になると実の肥大が悪くなります。
ただし、
毎日必ず同じ量を与える
というより、
- 朝にしっかり水を与える
- 土の状態を確認する
- 猛暑で夕方までに萎れるなら追加する
という管理が現実的です。
今回の栽培では、肥料だけでなく水分管理も実の成長に関係していた可能性があります。
そして「尻腐れ」が増えてきた
収穫が始まってから、さらに問題が発生しました。
ピーマンの先端が赤茶色になっている個体が出てきたのです。
最初は、
「これは病気なのか?」
と思いました。
しかし、ピーマンの尻腐れは一般的に病原菌による病気ではなく、生理障害です。
カルシウムが実の先端まで十分に届かないことで発生します。
ただし、
土にカルシウムがない=必ず起こる
という単純な話ではありません。
水分不足や水分変動、根の状態、株の勢いなども関係します。
今回の私のピーマンでは、
株が小さいまま実を付け続けたこと+水分管理+着果負担
などが重なった可能性があると思っています。
尻腐れしたピーマンは食べられる?
これも気になりました。
先端だけ傷んでいる実なら、
傷んだ部分を大きめに切り落とせば食べられる場合があります。
実際、今回もそうして食べました。
もちろん、傷みが広がっているもの、柔らかく腐っているもの、異臭があるものは食べません。
「せっかく育てたのだから全部食べたい」という気持ちはありますが、安全第一です。
収穫できるけど、なんだか小さい
7月後半になると、ピーマンはそれなりに収穫できるようになりました。
ただし、どれも大きいわけではありません。
5cm程度の小ぶりなものが多い。
さらに、
- 尻腐れ
- 虫にかじられたような跡
- 形の悪いもの
もあります。
それでも食べられます。
だから家庭菜園としては、
「まあまあ」
というところです。
スーパーで売られているような、形のそろった立派なピーマンを大量に作ることには成功していません。
でも、自分で植えた苗から実がなり、それを収穫して食卓に持っていける。
これはやっぱり嬉しいものです。
「これって、こういう品種なのでは?」
小さい実ばかりなので、
「もしかして、そもそもこういう品種なのでは?」
とも考えました。
しかし、今回の状態を見る限り、品種だけで説明するのは難しそうです。
株そのものが膝くらいの高さで止まっていることを考えると、
品種+株の勢い+環境+着果負担
が組み合わさって、実が小さくなっている可能性が高いと考えました。
「ズボラ栽培」の限界を感じる
ここまで育てて、一番強く感じたことがあります。
それは、
ピーマンはズボラでも育つ。でも、ズボラにも限界がある。
ということです。
今回の私は、
- 水や肥料は必要に応じて与える
- 最初の実は摘果する
- 黄色い葉は取り除く
- 実が多ければ摘果する
- 気が付いたところは整理する
という程度。
毎日のように葉をチェックしているわけでもありません。
その結果、
株は小さいけれど、実はそれなりに付く。
しかし、
実は小さい。
尻腐れも多い。
いつの間にか虫にかじられている。
という結果になりました。
これはかなりリアルな家庭菜園の結果だと思います。
それでも株が折れないか心配になるほど実が付く
面白いのは、株が大きくならない一方で、実はそれなりに付き続けること。
膝くらいの高さしかない株を見ると、
「こんな小さい株で、これだけ実を付けて大丈夫なのか?」
と心配になります。
実際、枝に実が増えてくると、支柱で支えてあげた方が安心です。
ピーマンは株が大きくなれば枝も増えます。
でも今回の株は、そこまで大きくならないまま実を付け続けました。
これも、
「実を付けること」と「株が大きくなること」は別問題
なのだと実感したところです。
今回のピーマン栽培は何点?
自分の感覚としては、
75点くらい。
でしょうか。
100点満点の家庭菜園なら、
- ちゃんと収穫できた → ○
- 長期間実が付いた → ○
- 株は健康を維持した → ○
- 大きな株にはならなかった → △
- 実が小さい → △
- 尻腐れが多い → △
- 虫の被害も多少あった → △
という感じです。
「大成功」とまでは言えません。
でも、ズボラ栽培として考えれば十分合格点だと思います。
来年は何を改善する?
今回の経験から、来年は全部を完璧に管理するつもりはありません。
むしろ、ズボラ栽培を維持したまま、ポイントだけ改善したいと思っています。
① 最初の1か月は株作りを優先する
今年は早い段階から実を付けました。
来年は、植え付け後しばらくは摘果をしっかり行い、
「実を取るのがもったいない」より「株を大きくする」
ことを優先してみたいと思います。
② 水やりはサボらない
肥料を完璧に管理するより、今回の経験ではこちらの方が重要だと感じました。
特に夏場は、
極端に乾かしてから大量に水を与える
という状態を避ける。
朝にしっかり水を与え、暑さが厳しい日は夕方の状態も確認する。
これだけでも尻腐れや実の肥大に違いが出るかもしれません。
③ 虫チェックは週1回くらいする
毎日観察するのは私には向いていません。
だから、
週1回、葉の裏・新芽・実をざっと確認する。
このくらいなら続けられそうです。
「気付いたら虫に食われていた」という状態を少しでも減らしたいと思います。
ズボラでも、どこまでできるのか
今回のピーマン栽培で一番面白かったのは、失敗したことではありません。
むしろ、
「どこまで手を抜いても野菜は育つのか」
が分かったことです。
ほとんど何もしなければ、さすがに品質は落ちます。
しかし、最低限の水やりと肥料、最初の摘果などをしておけば、株がそれほど大きくならなくても収穫までたどり着く。
そして収穫したピーマンは、少し小さかったり、尻腐れしていたり、虫にかじられていたりしても、食べられるものはちゃんと食べられる。
家庭菜園だからこそ、
「形が悪いから失敗」ではない
とも思います。
まとめ|ピーマン栽培で分かった「ズボラの限界」
今回のピーマンは、植え付け直後に葉が黄色くなったところから始まり、最初の実を摘果し、株を育て、夏には次々と実を付けるところまで成長しました。
一方で、株の高さは膝くらいで止まり、期待していたほど大きくなりませんでした。
その状態でも実はそれなりに付きましたが、実は小さめ。
さらに尻腐れも多く、虫にかじられたような実もありました。
それでも、傷んだ部分を取り除けば食べられるものも多く、家庭菜園としては十分楽しめました。
今回の経験から感じたのは、
「ピーマンはかなり強い。でも、良いピーマンをたくさん収穫するには、それなりに手を掛ける必要がある」
ということ。
ズボラでも育つ。
でも、
ズボラのまま品質まで求めるのは難しい。
これが今回の一番の収穫だったかもしれません。
来年は、今年の経験を生かして、
「植え付け直後の株作り」「安定した水やり」「最低限の害虫チェック」
この3つだけは少し真面目にやってみようと思います。
今年の75点を、来年は80~85点くらいまで引き上げられるか。
そんな感じで、またピーマン栽培に挑戦してみたいと思います。

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