狩猟免許を取得したら、すぐに狩猟ができる。
私は狩猟を始める前、なんとなくそんなイメージを持っていました。
しかし、実際には狩猟免許を取得しただけでは、狩猟をすることはできません。
狩猟をするためには、狩猟をしようとする都道府県で「狩猟者登録」を受ける必要があります。
今回は、第一種銃猟免許を取得して3年目になる私が、2026年度の狩猟者登録と猟友会への入会を実際に行ってきたので、その手続きをできるだけリアルに書いてみます。
必要書類だけを並べた記事ではなく、
- 実際に何を持っていったのか
- どのような順番で手続きをしたのか
- どれくらい時間がかかったのか
- 私がやらかしたミス
- 猟友会に入るメリット・デメリット
- 猟友会に入らずに狩猟者登録する場合はどうなるのか
まで、3年目ハンターの目線でまとめます。
※この記事は2026年度に石川県で私が実際に行った手続きをもとにしています。受付方法や金額などは年度によって変更される可能性があるため、実際に申請する際は最新の石川県の案内を確認してください。
狩猟免許を取っただけでは狩猟できない
まず、ここが一番大切なところです。
狩猟免許を取得しただけでは、実際の狩猟はできません。
狩猟をするためには、狩猟をしようとする都道府県で「狩猟者登録」を受ける必要があります。
石川県の場合も、
狩猟免許を取得する
↓
狩猟者登録をする
↓
狩猟者登録証・狩猟者記章などが交付される
↓
登録した内容に従って狩猟をする
という流れになります。
つまり、
「狩猟免許を取った=狩猟ができる」
ではありません。
狩猟を始めるためには、狩猟者登録というもう一つの手続きが必要です。
石川県では猟期前にまとめて手続きできる
他の都道府県については分かりませんが、石川県では猟期が始まる前の時期に、狩猟者登録や猟友会への入会手続きをまとめて行える機会があります。
2026年度、私が利用したのは10月3日・4日の2日間でした。
この2日間は、猟友会の担当者や県の農林総合事務所の職員が申請会場に来て、狩猟者登録や猟友会への入会などの手続きを行っていました。
申請会場では、必要な書類を確認しながら手続きを進めることができます。
この2日間に申請できなかった場合、狩猟者登録は農林総合事務所、猟友会への入会は猟友会側へ別々に手続きに行くことになり、どうしても手間が増えます。
そのため、都合がつくのであれば、この期間にまとめて手続きを済ませてしまうのが楽だと思います。
なお、申請会場は毎年同じとは限らないようで、私が参加した2026年度の会場は前年とは異なっていました。
これから申請する方は、その年度の案内で会場を確認しておいた方がいいでしょう。
私は1年目にかなり苦労した
実は、この手続きをスムーズに行えるようになったのも、1年目に苦労した経験があるからです。
1年目は猟銃の所持許可申請が遅れてしまいました。
そして、ようやく所持許可が下りた頃には、すでに猟期が始まっていました。
そこから狩猟者登録をしようとしたので、かなりバタバタしました。
狩猟を始めようと思っている人には、
「猟銃の所持許可が下りてから考えればいい」
ではなく、狩猟者登録まで含めて早めに段取りしておくことをおすすめします。
狩猟者登録に必要だったもの
私の場合、第一種銃猟で登録するために準備したものは以下のとおりです。
- 狩猟免状またはその写し
- 写真2枚
- 銃砲所持許可証
- 県証紙1,800円分
- 狩猟税16,500円分
写真は、
縦3.0cm×横2.4cm
です。
写真の裏面には、
- 氏名
- 撮影年月日
を記入しました。
石川県の2026年度の案内では、写真は申請前6か月以内に撮影したものとされています。
また、狩猟者登録には、狩猟による損害賠償能力として3,000万円以上を有することの証明も必要です。
私の場合は猟友会の団体保険に加入するため、猟友会側で保険の手続きを行いました。
第一種銃猟の狩猟税は16,500円
2026年度の石川県では、狩猟税は次の金額です。
| 登録区分 | 狩猟税 |
|---|---|
| 網猟 | 8,200円 |
| わな猟 | 8,200円 |
| 第一種銃猟 | 16,500円 |
| 第二種銃猟 | 5,500円 |
第一種銃猟の登録手数料は別に1,800円です。
したがって、第一種銃猟を登録するだけなら、
狩猟税16,500円+登録手数料1,800円=18,300円
となります。
なお、狩猟税には減免制度があります。
ここは「捕獲隊員なら半額」と一括りにはできません。
石川県の制度では、対象鳥獣捕獲員は狩猟税が全額免除、許可捕獲に従事した人は半額免除など、立場や条件によって扱いが異なります。
私自身は3年目ですが、その対象ではないため、今回は第一種銃猟の16,500円を支払いました。
狩猟者登録申請書は申請会場にあった
必要な書類を自分ですべて用意していかなければならないと思っていたのですが、申請書については申請会場に用意されていました。
記入した内容は、おおむね次のようなものです。
- 住所
- 氏名
- 生年月日
- 性別
- 電話番号
- 狩猟免状の交付年月日
- 狩猟免状の番号
- 都道府県知事名
- 猟銃の種類
- 猟銃所持許可証番号
- 猟銃所持許可証の交付年月日
- 加入保険
- 職業
などです。
狩猟免状や銃砲所持許可証を見ながら記入するので、これらは忘れずに持っていった方がいいでしょう。
ハーフライフルは「ライフル銃」に○
ここで少し迷ったのが、猟銃の種類です。
申請書には、
- ライフル銃
- 散弾銃
- 空気銃
といった選択肢があり、該当するものに○を付けます。
私はハーフライフルを所持しているので、申請時には「ライフル銃」に○を付けることになりました。
ただ、このあたりはハーフライフルをめぐる制度変更などもあり、申請当時、事務を担当している方も少し判断に迷っている様子でした。
この部分については、私が実際に申請した際の話として書いておきます。
ハーフライフルについては制度が変わってきている部分もあるため、これから申請する方は、その年度の最新の扱いを確認した方がいいと思います。
必要書類が多いと思ったけど、実際には納得
最初に必要書類を見たときは、
「結構いろいろ必要なんだな」
と思いました。
でも、実際に申請してみると、それも納得できます。
狩猟免状の情報、銃砲所持許可証の情報、保険への加入状況などを確認しながら申請するわけですから、本人確認や資格確認のために書類が必要になるのは当然です。
一度経験してしまえば、そこまで難しい手続きではありません。
猟友会への入会手続き
続いて、猟友会への入会です。
私の場合は第一種銃猟のみなので、2026年度の入会費は、
25,400円
でした。
区分ごとの金額は、
| 猟法 | 入会費 |
|---|---|
| 第一種銃猟 | 25,400円 |
| 第二種銃猟 | 23,400円 |
| わな猟 | 16,900円 |
| 網猟 | 16,900円 |
でした。
複数の猟法を登録する場合は、金額の高い区分が適用されます。
例えば第一種銃猟とわな猟を申請する場合でも、入会費は25,400円です。
私の場合は第一種銃猟だけなので25,400円。
この中にはハンター保険5,000円が含まれていました。
猟友会への入会で必要だったもの
私が持っていったものは、
- 印鑑
- 銃砲所持許可証
- 入会費25,400円
です。
入会費は現金で、おつりのないように用意しました。
申請書は申請会場に用意されていたので、住所や氏名など必要事項を記入しました。
ハンター保険にも加入
猟友会の入会手続きでは、保険の手続きも行いました。
記入したのは、
「団体総合生活保障保険更改加入申込票 兼 健康状況告知書」
です。
加入日や署名などを記入しました。
私の場合、猟友会の団体保険に加入しています。
この保険については、狩猟者登録に必要となる3,000万円以上の損害賠償能力の証明を満たすものです。
猟銃用火薬類無許可譲受票にも記載してもらった
猟友会への入会手続きの最後に、もう一つ手続きをしました。
銃砲所持許可証の中にある、
「猟銃用火薬類無許可譲受票」
の欄に、猟友会支部の記載と押印をしてもらいました。
これによって、狩猟者登録の有効期間中、一定数量までの狩猟用実包などを、別途公安委員会の譲受許可を受けることなく譲り受けることができます。
登録狩猟に関しては、実包300個以下、そのうちライフル銃用実包は50個以下という数量制限があります。
ここは「300発までなら何でも自由に買える」という意味ではありません。
銃の種類や火薬類の種類、用途などによって制限がありますので注意が必要です。
いよいよ当日……ところが前日の夜に重大なミスに気付く
ここからは、私の実際の申請日の話です。
石川県での集中受付は10月3日と4日。
私は2日間のうち、**初日の10月3日(土曜日)**に行こうと思っていました。
なぜ初日なのかというと、10月4日(日曜日)は仕事があって行けなかったからです。
前日の夜。
忘れ物がないように必要書類などを確認していました。
そして気付きました。
「あれ……県証紙買ってねーぞ」
狩猟者登録には県証紙が必要です。
完全に忘れていました。
その時点では、
「まあ、別の日に農林総合事務所へ申請に行けばいいか」
と思いました。
しかし、よく考えてみると、
「申請書自体は申請会場にあるんだったよな」
「猟友会の申請もまとめてやっているんだから、とりあえず明日行ってみるか」
と思い直しました。
県証紙については後から用意して、改めて農林総合事務所へ持っていけば何とかなるだろう。
そう考えて、結局予定どおり10月3日に行くことにしました。
当日は猟友会の窓口から
申請会場に到着すると、まず猟友会の窓口へ向かいました。
猟友会への入会手続きでは、同時に保険の加入手続きも行います。
私の場合は猟友会の団体保険に加入するため、先にこちらの手続きを済ませることにしました。
猟友会の窓口で、
- 入会申込書を記入
- 入会費25,400円を現金で支払う
- 保険関係の書類を記入
- 猟銃用火薬類無許可譲受票への支部の記載・押印
を行いました。
次に狩猟者登録の手続き
猟友会側の手続きが終わったので、次に狩猟者登録の申請をしました。
ここで、
- 狩猟者登録申請書
- 狩猟税に関する書類
に必要事項を記入しました。
県証紙を用意していなかったので、その場で最終的な納付まで完了させることはできませんでした。
ただ、申請に必要な書類への記入など、できるところまで手続きを進めることができました。
所要時間は約30分
この日の手続きは、全部で30分程度でした。
私の前には4~5人ほど並んでいました。
それでも思っていたよりスムーズでした。
申請者ごとに担当者がついて、記入方法などを確認しながら進めていたためです。
初めての人でも、
「ここは何を書けばいいんですか?」
と確認しながら進められるようになっていました。
県証紙を事前に用意して、その場で最後まで手続きを完了させたとしても、おそらくそこまで大きな時間差はなかったと思います。
だからこそ、今回の私の反省点は、
「もっと早めに準備しておけばよかった」
ということです。
県証紙を買って、後日農林総合事務所へ
週明けになって県証紙を購入し、農林総合事務所へ向かいました。
窓口では担当の方がすぐに対応してくれて、非常にスムーズに手続きできました。
「なんだ、意外と何とかなるもんだな」
というのが正直な感想です。
ただし、これは今回の私の場合です。
そもそも、
- どこに行けばいいのか
- 何を準備するのか
- どこまでを申請会場で済ませられるのか
- 後日どこに持っていけばいいのか
を知らなければ、こういう対応は難しいと思います。
初めての方ほど、やはり事前準備はしておいた方がいいでしょう。
10月24日に狩猟者登録証と狩猟者記章が交付予定
私の場合、所属している猟友会では10月24日に総会が予定されています。
その際に、
- 狩猟者登録証
- 狩猟者記章
が交付される予定です。
狩猟者登録の申請をしたからといって、その日に狩猟者登録証が手渡されるわけではありません。
登録事務の処理が終了した後に、狩猟者登録証などが交付されることになります。
ここまでやって、ふと思ったこと
今回、猟友会の手続きをしていて、ふと思いました。
「もし今後、猟友会に入らずに狩猟者登録するとしたら、どうなるんだろう?」
3年目になってくると、少しずつ自分でできることも増えてきます。
最初の頃は、
「猟友会に入って手続きを教えてもらう」
ということに大きな意味があります。
でも、何年か経験して、
「自分で狩猟者登録の手続きができる」
「保険も自分で手配できる」
「必要な書類も分かる」
となったとき、
「猟友会に入らずに自分でやる」という選択肢はあるのだろうか?
と考えるようになりました。
猟友会に入らず狩猟者登録することはできる?
狩猟者登録そのものに、猟友会への加入が必須というわけではありません。
自分で必要な条件を整えれば、猟友会に加入していなくても狩猟者登録をすることができます。
では、何が変わるのでしょうか。
猟友会に入らない場合に自分で用意するもの
まず大きいのがハンター保険です。
狩猟者登録には3,000万円以上の損害賠償能力の証明が必要なので、猟友会の団体保険に入らないのであれば、自分で条件を満たす保険などを探して加入する必要があります。
つまり、
猟友会に入る場合
猟友会の団体保険に加入
↓
猟友会に入らない場合
自分で条件を満たす保険を探して加入
という違いがあります。
弾の購入についても違いがある
もう一つ大きな違いが、猟銃用火薬類の購入です。
猟友会に加入している場合、猟友会を通じて「猟銃用火薬類無許可譲受票」の手続きを受けられます。
一方、猟友会に加入していない場合でも、必要に応じて自分で公安委員会の「猟銃用火薬類等譲受許可」の手続きを行うことができます。
つまり、
「猟友会に入っていないから弾が買えない」
ということではありません。
ただし、猟友会を通じた無許可譲受票を利用する場合とは手続きが変わります。
猟友会に入らない場合の狩猟者登録
自分で手続きをするなら、大まかには、
① 自分でハンター保険などに加入する
↓
② 保険加入を証明できる書類を用意する
↓
③ 必要に応じて猟銃用火薬類等の譲受許可を公安委員会へ申請する
↓
④ 農林総合事務所で狩猟者登録を行う
という形になります。
ただし、実際の必要書類や受付方法は年度や地域によって変わる可能性があるので、猟友会に加入しない場合は、事前に県や警察署へ確認した方がいいでしょう。
猟友会に入らなければ2万円くらい安くなる?
今回、私が支払った猟友会の入会費は25,400円でした。
そのため、単純に考えると、
「猟友会に入らなければ2万円くらい節約できるんじゃないか?」
と思いました。
ただ、これは単純な差額だけで判断するのは少し違います。
私が払った25,400円にはハンター保険5,000円が含まれています。
猟友会に入らない場合は、自分で保険に加入する必要があります。
さらに、必要に応じて猟銃用火薬類の譲受許可など、自分で行う手続きも出てきます。
そのため、
25,400円=そのまま全部節約できる
とは考えない方がいいでしょう。
猟友会に入るメリットはお金だけではない
では、猟友会に入る意味は何なのか。
これは3年間狩猟をしてきた私が感じるところですが、単純に「手続き代を払っている」というものではないと思います。
猟友会に入っていれば、
- 団体の保険に加入できる
- 狩猟者登録などの事務手続きをサポートしてもらえる
- 猟銃用火薬類無許可譲受票の手続きを受けられる
- 狩猟に関する講習や研修などに参加できる
- 経験のある猟師から話を聞く機会がある
- 地域の狩猟者とのつながりができる
といったメリットがあります。
特に狩猟を始めたばかりの頃は、この「分からないことを聞ける」というメリットがかなり大きいと思います。
それでも「自分でできる」と思ったときの選択肢
一方で、何年か狩猟を経験して、
「狩猟者登録の方法も分かった」
「保険も自分で探せる」
「必要な手続きも自分でできる」
という状態になれば、
「猟友会に入らず、自分で手続きする」
という選択肢を考えるのも不自然ではないと思います。
私自身、今すぐ猟友会を辞めるという話ではありません。
ただ、3年目になって初めて、
「狩猟を続けるために、自分には何が必要なのか」
を一つずつ考えられるようになってきました。
こうした選択肢を知っておくこと自体は、これから長く狩猟を続けるうえで大切なことだと思います。
そして最後に、個人的に気になったこと
今回の猟友会への入会手続きで、個人的に少し気になったことがあります。
それは、
「印鑑、まだ必要なんだ……」
ということ。
入会手続きでは印鑑が必要でした。
もちろん、重要な手続きなので本人確認をきちんと行う必要があることは分かります。
ただ、
「これ、署名でもいいんじゃない?」
と思ってしまいました。
狩猟者の高齢化が進んでいることを考えると、こうした事務手続きこそ、もう少し簡単になってもいいのではないかと思います。
オンライン申請や電子署名などがもっと普及すれば、申請する側にとっても、受付する側にとっても楽になるでしょう。
これは制度上の問題というより、今回実際に手続きをしてみて私が個人的に感じたことです。
まとめ|3年目になっても「準備は早め」が一番
今回の狩猟者登録を振り返ってみて、一番言いたいのは、
「とにかく早めに準備しておこう」
ということです。
特に私のように、
「県証紙買うの忘れてた!」
ということにならないようにしましょう。
今回、結果的には後日農林総合事務所へ行って無事に手続きを終えることができました。
でも、これは手続きの流れを3年目の私がある程度理解していたから何とかなった部分もあります。
初めて狩猟をする人なら、
- 狩猟免状
- 写真
- 銃砲所持許可証
- 保険の証明
- 狩猟税
- 登録手数料
- 県証紙
- 猟友会への入会費
など、事前に確認しておいた方がいいものがたくさんあります。
そして、狩猟免許を取っただけでは狩猟は始まりません。
狩猟免許を取得することはスタートライン。
そこから、
猟銃の所持許可
↓
狩猟者登録
↓
必要な保険への加入
↓
狩猟者登録証・狩猟者記章の交付
↓
いよいよ出猟
と、実際に山へ行くまでにはいくつかの手続きがあります。
私自身、1年目には猟銃の許可が遅れてかなり苦労しました。
3年目になった今でも、県証紙を買い忘れるというミスをしています。
狩猟は自然を相手にする趣味ですが、始めるまでには意外と事務手続きも多いものです。
これから狩猟を始める方には、この記事が少しでも参考になればと思います。

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